オンライン時代の日本語の書き方


記号の書き方――その1


 突然ですが、記号の使い方講座です。まあ、どの程度、「基本」に従うかは、
それぞれですが、一応、日本語表記の基本を知っておくのは、悪いことではないで
しょう。

1) 「点々(リーダー)」と「ダッシュ(罫)」

 「で、その……」
 「…………」
 彼は、うろたえた、彼女の――といっても名前も知らないわけだが。

 のような使い方の ―― を罫(ダッシュ)、…… をリーダー(点々)といいま
す。これは、ダッシュは ―(JIS 213D) で −(マイナス JIS 215D) とは違います。
ー(JIS 213C) は論外に属します。FEPのいたずらで、マイナスを押すと、
ー(これは、音引き。形が違うのでこっちはわかります)が出ますが、ぜひ、
少なくとも−(マイナス)にはなおしましょう。本当はそれでも違うのですが、
そこまでは……。アスキー出版の『マーフィーの法則』の後ろのーは、―になってい
るというのは、関係者の間では有名です。(正式な出版では、かなり、イメージダウ
ンになる) 一部機種(というか、本当は、一部を除く機種)では、――は
ちゃんとつながって見えるそうです。

 リーダーは …(JIS 2144) または、‥(JIS 2145) どちらかを統一して使います。
...(ピリオド)を使うのは、英語の流儀です。・・・(中黒)は本来使用目的
が違います。

 リーダーと罫の長さは 全角2文字分が基準です。例外的に、「…………」のよ
うに、鍵括弧の中に他の文字がないときは、全角4文字分になります。また、
倉吉―東京間を移動した。のように並記の目的で使う場合は、全角1文字分です。


2) ? と !
 これも、印刷された本を見るとわかるのですが、? ! のあとは、全角あくこ
とになっています。ただし、直後に」)が来る場合は、空けません。

 それは本当だろうか? と彼女は考えた。
 「え、本当なの?」

 また、本来の疑問文・感嘆文の終端ではなくて、次のような用法では、空けません
または、()でくくります。

 彼の言うところの美人?の奥さんというのは……
 それにしたって100人(!)ってのは集めたもんだ。

 ま、一応基本はこうなっています……ってことで。


記号の書き方――その2


 引き続き記号の話です。JISの漢字表から記号をあたってみました。

【横棒】

 ー JIS 213C 音引き
 ― JIS 213D 全角ダッシュ
 ‐ JIS 213E ハイフン(So‐and‐so なんてのは、これ)
 − JIS 215D マイナス
 一 JIS 306C 漢数字の「いち」

【括弧の対応】

(…………)〔…………〕[…………]{…………}〈…………〉
《…………》「…………」『…………』【…………】 JIS 214A - 215B

 あたりは、問題ありません。まあ、JISの範囲でここまで使える。
 ただし、
 <…………>(JIS 2163 & 2164) は不等号であって、括弧ではありません。
 98の場合、こっちの方が括弧に見えるので、私も不等号を使いますが ^^;

‘…………’(JIS 2146 & JIS 2147)
“…………”(JIS 2148 & JIS 2149) の対応は、とれてない場合が多いですね。
 特に、半角では、 "..."  '...' ですみますし、閉じる方は、キーボードから
直接入力できないので、半角の流儀で打つと、閉じられなくなります。

 左右の区別のないのは、゛…………゛(JIS 212B) ´…………´(JIS 212D) かな?
(これは自信がない ^^;)

 °(JIS 216B)  ′(JIS 216C)  ″(JIS 216D) は60進法の度・分・秒です。
 ´(JIS 212D)  `(JIS 212E)  ¨(JIS 212F)  ^(JIS 2130)はアクセント記号です。
 ただし、212D はシングルクォートで、212E はバッククォートだと言う説もある。


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Nagi -- from Yurihama, Tottori, Japan.
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